YOASOBIの歌詞について!アイドル・ハルカ・夜に駆けるなど!

YOASOBI(ヨアソビ)は、「小説を音楽にする」というコンセプトで活動している男女2人組の音楽ユニットです。

メンバーは、コンポーザーのAyaseとボーカルのikura

彼らの音楽は、強烈なメッセージ性と感情的な深さを持ち合わせ、日本だけでなく世界中で注目されています。

今回は、「アイドル」をはじめ、「ハルカ」「夜に駆ける」の原作の小説と歌詞について解説します。

YOASOBI 「アイドル」

「アイドル」の元となった小説

アイドル」はアニメ「推しの子」のオープニング主題歌としてAyaseが書き下ろした曲です。

「推しの子」は、原作が赤坂アカ、作画が横槍メンゴによる「週刊ヤングジャンプ」(集英社)に連載していた漫画です。

YOASOBIの歌詞について!アイドル・ハルカ・夜に駆けるなど!

マンガの表紙やアニメの告知PVだけを見ると、アイドルが夢を追いかける系の話だと思ってしまうかもしれません。

しかし実は、この作品を端的に表現すると、「芸能界の実態を描いた、転生・ミステリー」となるのではないでしょうか。

どのような話なのか少し紹介します。

「産婦人科医であるゴローはアイドルグループ”B小町”の星野アイを熱烈に推していました。

あるとき、アイが活動休止に入りゴローが意気消沈している中、妊娠したアイがゴローの勤務する病院に訪れます。

アイの出産日に、ゴローは何者かに襲われ命を落とすことになりますが、アイの息子として転生してしまい…」という、衝撃的な始まり方をします。

Ayaseは「アイドル」を、原作者の赤坂アカさんの書き下ろし小説「45510」をもとに作りました。

YOASOBIの歌詞について!アイドル・ハルカ・夜に駆けるなど!

「45510」は、アイが芸能界を去った16年後のお話です。

完璧で究極のアイドル"B小町"。そのセンターを務めるアイの知られざる一面が描かれています。

この小説は"B小町"のメンバーの一人である「私」視点で描かれています。

「アイドル」の1番の歌詞

1番に描かれているのは、絶大な人気を誇る”B小町”の絶対的センターのアイの姿です。

歌詞の最後に「その瞳が、その言葉が嘘でもそれは完全なアイ」とありますが、これは「eye」と「愛」と「アイ」の3つの意味を含んでいます。

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「アイドル」の2番の歌詞

「はいはいあの子は特別です」から始まる2番は”B小町”のメンバーでアイに激しく嫉妬している「私」の視点で書かれています。

小説「45510」の核心部分に迫るのがこの2番の歌詞でしょう。

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「アイドル」の3番の歌詞

3番は、星野アイ本人の、本心を綴っています。

「隠しきる、この秘密だけは」という歌詞の「秘密」とは、アイが産んだアクアとルビーという双子のことです。

歌詞の「これは絶対嘘じゃない。愛してる」というのは、アクアとルビーに向けてアイが本心で言う言葉だったのですね。

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YOASOBI ハルカ

「ハルカ」の元となった小説

「ハルカ」は、鈴木おさむさんの小説「月王子」を元に制作されました。

ひたむきで真っ直ぐな少女ハルカと、世の男性よりも男らしい”マグカップ”の、心温まるお話です。

14才からのハルカの成長を、誰よりもそばで見守ってきた"マグカップ"には、「星の王子様」ならぬ「月の王子様」が描かれています。

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「ハルカ」の1番の歌詞

ハルカと"マグカップ"の出会いを1番で歌っています。

雑貨屋で売れ残ってた"マグカップ"を手に取り、家に迎えてくれたハルカ。

嬉しいことも頑張ったこともつらかったことでさえ、一番近くで過ごせることの喜びが

「君のそばにいられること、それだけでこんなにほら、幸せなんだよ」という歌詞に現れています。

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「ハルカ」2番の歌詞

「喜びの春は旅立ちの季節」という歌詞から、大学受験を終えて一人暮らしを始めるために家を出るのがわかります。

新生活に"マグカップ"を持って行ったハルカ。

「君のよろこびは僕のよろこび」とハルカの幸せを祈"マグカップ"は、彼女の新生活を一生懸命に支えます。

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「ハルカ」の3番の歌詞

「だから今はどうか泣かないで」というのは何故かというと、ハルカは"マグカップ"を壊してしまうからなのです。

3番の歌詞は「ねえ、君のそばにはもう、たくさんの愛が溢れてる」で始まります。

情景がわからなかったのですが、MVの中に出てきたイラストですべてがわかりました。

YOASOBIの歌詞について!アイドル・ハルカ・夜に駆けるなど!

「こみ上げてくる想いはただ、ありがとう」「いつまでも幸せで」「いつまでも愛してるよ」…なんというステキなラブストーリでしょう!

YOASOBI 「夜に駆ける」

YOASOBIのデビュー曲「夜に駆ける」は、星野舞夜さんの「タナトスの誘惑」という小説が原作になっています。

物語の主人公は、とある男性。彼女から「さよなら」というLINEが送られてくるところから物語が始まります。

自殺願望を持つ彼女から、この手のLINEが送られてくるのは数回目。

タナトスとは、ギリシア神話の死神であり、精神分析用語では人間の死に対する欲動のことです。

タナトスに支配されている人には「死神」が見えて、その「死神」は「理想の人」の姿をしています。

彼女は完全にタナトスに支配されているのです…。

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「夜の駆ける」のすべての歌詞

原作の「タナトスの誘惑」のテーマを損なうことなく書かれた歌詞を、アップテンポなリズムがベールをかけています。

「自殺」を扱った重いテーマのこの曲のMVは、閲覧制限がかけられているのです。

「忘れてしまいたくて閉じ込めた日々」という歌詞から、彼女には何か思い出したくない過去があったのは明白です。

主人公はそんな彼女を「こわくないよ」と抱きしめ、自分が彼女と一緒にいることで幸せにしたいと歌っています。

しかし、「君にしか見えない何か」を見つめ、恋でもしているような顔をする彼女。

君にしか見えない何かとは、死神のことでしょう。「死」に取り憑かれた彼女は、主人公の手を振りほどきます。

ついに主人公は「終わりにしたい」と言葉にしてしまいます。

そして二人で手をつないで夜に駆けて、夜に身を投げ出してしまうのです。

YOASOBIの歌詞について!アイドル・ハルカ・夜に駆けるなど!

まとめ

いかがでしたか?

今回はYOASOBI「アイドル」「ハルカ」「夜に駆ける」について解説しました。

YOASOBIの他の楽曲も、小説をテーマにした素晴らしい曲ばかりです!

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