今やリリースする楽曲が軒並み大ヒット!
再生回数も圧倒的な人気を誇る米津玄師。
当然、そんな彼もデビュー前には数いるボカロP、DTMと呼ばれるパソコンを利用して楽曲制作してオリジナル曲を発表する無名の一人でした。
そんな彼の原点はどこからスタートしたのか?
今回はそんな米津玄師の出発点を探っていきます。
それでは行ってみましょう♪
Contents
米津玄師の原点はクリエイター「ハチ」
中学生の頃には楽曲制作開始。
米津玄師は徳島県で生を受けました。
非常に珍しい名前でよく芸名と勘違いされますが、「米津玄師」は本名です。
小学生の時、当時のインターネットで流行っていたFLASHアニメーションを視聴し、中でも「BUMP OF CHICKEN」の楽曲に感銘を受けました。
当初目指していた漫画家から、ミュージシャンへと希望する進路が変わり、中学3年生の頃にはMTR(マルチトラックレコーダー)を駆使してオリジナルの楽曲を制作していたそうです。
「ハチ」の誕生
高校時代、パソコンの新調を機にDTM(デスクトップミュージック)を始めました。
DTMはパソコン上のミュージックシーケンサーで楽曲を制作し、音楽モジュールやソフトウェア・シンセサイザーで発音、演奏するものです。
この時インターネット上に投稿されたのが「ハチ」名義の楽曲です。
30曲ほど投稿しましたが、「自分が影響を受けた既存の楽曲を反映しすぎている」と、しばらくして全て削除しています。
その後、大阪芸術大学附属大阪美術専門学校に進学し、勉学の傍らバンド活動と平行して『VOCALOID』を使用したボカロ曲の制作を始めます。
その処女作が、ニコニコ動画で発表された「お姫様は電子音で眠る」です。
この時使用されたのは『初音ミク』、もちろんハチ名義のリリースとなりました。
米津玄師「ハチ」名義の楽曲
闇が深い、『結ンデ開イテ羅刹ト骸』
『結ンデ開イテ羅刹ト骸』は、米津玄師が「ハチ」名義で4作目に発表した楽曲です。
タイトルからも何か禍々しい雰囲気が漂ってきませんか?
「羅刹」は人を食らう悪鬼、「骸」は死体を指しますから、相当闇が深いタイトルに感じますよね。
「結んで開いて~」とは童謡にもありますが、この曲では男女の性の営みを暗喩しているように感じます。
その上で「~羅刹と骸」とサビを結んでいきます。
『はないちもんめ』も歌詞に盛り込んでありますが、こちらも花を買える程度の金額(一匁)で子供が売られていく様子を歌っているのでは、という都市伝説もあるくらい、闇を感じさせるフレーズです。
目を背けたくなるような現実に向き合い、それを童謡を交えて構成した楽曲は、まさに米津玄師の非凡な多感力に裏付けられているものだと、感じずにはいられません。
また花札をモチーフとしたPVは、ハチ自らマウスで手描きしたもになっており、一度見れば忘れられないくらいのインパクトがあります。
当然、賛否別れるところでしょうが、この楽曲はミリオン再生された楽曲の一つで、自身初の殿堂入り作品となっています。
疾走感あふれる『パンダヒーロー』
パンダヒーローはハチの代表曲といっても差し支えない1曲です。
特筆すべきはエッジのきいたサウンド!このスピード感はクセになりますね。
歌詞もエッジが効いています。
薬物に手を出してしまった主人公が「パッパラパーな」いわゆるハイな状態になってしまった中で現れるパンダヒーロー。
ここでいうパンダヒーローは白黒の境界が曖昧なヒーローとして描かれています。
はたして誰にとってのヒーローなのか、一方向だけでは推し量れない現実を鋭く切り取っていますよね。
アヘンを意味する「オピウム」や、人肉を食す「カニバリズム」を歌詞に配するなど、やはりただならぬ危うさがこの歌にはあります。
パッパラパーを連呼し、行き場のない「やるせなさ」にもがいている様がありありと浮かんでくるようです。
だからこんな世の中などぶち壊してしまえ!と、ハチの心情が爆発したかのように表現されたこの曲は、公開後30時間16分で100万回再生達成という快挙を成し遂げVOCALOID伝説入りを果たしました。
また、多くの歌い手にもカバーされているように、「ハチ」のボカロP時代の名曲となりました。
このPVも『結ンデ開イテ羅刹ト骸』と同じく、ハチが描いているとの事。
公式Twitterで10年後に投稿するなど、思い入れのある絵なんでしょうね。
液晶タブレットを買って感動したので10年ぶりにパンダヒーローを描きました。 pic.twitter.com/yEQjspKt1V
— 米津玄師 ハチ (@hachi_08) May 16, 2021
米津玄師にとってハチとは
米津玄師とハチは同一人物でありながら、何もかも全く違う二人であると言えます。
ボカロの特徴でもありますが、怪しめで尚且つ鋭い角度で事象を切り取る危うさがあります。
米津玄師で感じるポップさはハチにはほとんどありません。
でも、どちらも米津自身が内面に抱える光と闇というようにも感じられます。
そしてハチの危うさがあるからこそ、米津玄師の今の活躍もより光り輝いているのではないでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?
今回は米津玄師の原点であるハチについてまとめてみました。
米津玄師の違う面も見ることができると思います。
思いがけない発見もあるかもしれません。
一度聞いてみるのもおススメですよ♪