
米津玄師は、いま10代20代から熱い支持を受けているミュージシャンです。
2009年にボーカロイドを使った楽曲をニコニコ動画に投稿し始め、2012年から自身の声で歌った楽曲を発表するようになり、翌年メジャーデビューを果たしました。
肩書はシンガーソングライター、音楽プロデューサー、イラストレーター、映像作家と、多岐に渡っています。
米津玄師が2023年6月26日にリリースした楽曲「月を見ていた」は、アクションRPG”FINAL FANTASY 16”のテーマソングとして書き下ろされました。
幼少期から”FINAL FANTASY”シリーズのファンで、大きな影響を受けてきたという米津玄師。
今回の記事では、「月を見ていた」の歌詞の意味や、どんな情景が描き出されているのかなどの考察を含めてお伝えしていきます。
Contents
米津玄師とFINAL FANTASY
米津玄師とは
冒頭でも記述した通り、米津玄師の肩書はシンガーソングライター、音楽プロデューサー、イラストレーター、映像作家、最近はダンスも踊るという才能の塊のような人物です。
“ハチ”名義でボーカロイド楽曲を発表し、群を抜いた実績を残した後、2012年より米津玄師として活動を開始。
楽曲のみならずアルバムジャケットのイラストや映像制作も手掛け、マルチな才能を有するクリエイターとして注目を浴びました。
楽曲「Lemon」は、ミュージックビデオが日本最多の再生数を突破。
オンラインゲーム”FORTNITE”での全世界バーチャルライブを始め、AACAwardや、Forbesが選ぶアジアのデジタルスター100、芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞するなど、コロナ禍において精力的な活動と結果を残しました。
さらに2022年にはテレビアニメ「チェンソーマン」のオープニングテーマ「KICK BACK」がSpotifyグローバルランキングでTOP50にランクインし、日本のアーティストとしては初の記録を達成するなどの偉業を成し遂げています。
国内のみならずグローバルでも強い存在感を放っている人物です。
FINAL FANTASY
米津玄師は、小学校1年生の頃にプレイステーションで、”FINAL FANTASY 7”をやり始めました。
何気なく始めたゲームでしたが、その後の彼の趣味趣向に、ものすごく大きな影響を及ぼしたと語っています。
「“FINAL FANTASY 7”を連想するような何か”というものは、いたるところで目にしてきましたし、スチームパンクのようなものを見るといまだにグッとくるのは、子どもの多感な時期に“FINAL FANTASY 7”に触れたことがきっかけなんだろうな、という気がしています。」とも。
それ以降、“FINAL FANTASY 8”と“FINAL FANTASY 11”以外は全部ナンバリング順に追いかけてきました。
シリーズの中では“FINAL FANTASY 12”が一番のお気に入り。
”ファイナルファンタジータクティクス”の、多様な人種がいるイヴァリースの世界がすごく好きだったという事です。
当時は高校生だった米津玄師は、夏休み中ずっとプレイしていて、“FINAL FANTASY 12”の中で生活をしているような感覚になったことをインタビューでも答えています。
米津玄師 FINAL FANTASY 16 THEMA
楽曲「月を見ていた」
2023年6月26日にリリースした楽曲「月を見ていた」は2023年6月22日に発売となった「FINAL FANTASY」シリーズ第16作目“FINAL FANTASY 16”のテーマソングとして書き下ろされました。
同シリーズから「言い表せないほど大きな影響を受けた」と語る米津玄師が、壮大な物語に想いを馳せた一曲を制作。
また、発表と同時に3枚の新たなアーティスト写真も公開。
その際、以下のようにコメントしています。
「ファイナルファンタジーからは言い表せないほど大きな影響を受けました。
まさかこんな機会があるとは思っても見ず。
この作品の為だけに曲を作りました。
よろしくお願いします。」
本人描き下ろしのジャケットに描かれている青い狼は、主人公のクライヴと旅を共にする狼・トルガルをイメージしていると思われます。
歌詞からの考察
以下は一個人の楽曲の考察ですので、参考程度に読んでいただければ幸いです。
この曲は、主人公のわたしからあなたへ向けた想いが綴られています。
「月明り柳が揺れる わたしは路傍の礎」という冒頭の歌詞から、主人公が自分のことを「たいした存在ではない」と感じていることがわかります。
「沈黙から離れた空へ 一筋の愛をこめて」という歌詞から推測すると、わたしとあなたは死別しているのかもしれません。
空のうえにいるあなたに向けて、愛を歌っているのでないかと思うのです。
「どんな夜だって 失い続けたって 共に生きてきたろう 瞬くように」
この部分は主人公(わたし)とあなたの思い出部分です。
「何かを求めて月を見ていた 嵐に怯えるわたしの前に 現れたのがあなたでよかった」
この歌詞から、主人公にとってあなたという存在がいかに大きいのかがわかります。
終盤には「名前を呼んで もう一度だけ」と言う歌詞が出てくるのですが、これはもうあなたには会えないという事(死別)を裏付けるものと考えました。
まとめ
米津玄師の「月を見ていた」は、切なく美しい歌詞と力強い歌声が作り上げる世界観に引き込まれる楽曲です。
“FINAL FANTASY 16”をプレイし終わってからもう一度MVを観ることをおススメします!