発表した曲が軒並み大ヒットを重ねる女性シンガーソングライター、あいみょん。
心をえぐるような痛切な訴えから、淡い恋心の切ない心情まで見事に表現されています。
他のアーティストにも楽曲提供するなど、その活躍は多方面に広がりとどまることを知りません。
そんな彼女をこの曲で知ったという方も多いのではないでしょうか?
「麦わらの帽子のきみが~」で有名な名曲「マリーゴールド」です。
今回の記事では、その「マリーゴールド」の魅力や、歌詞が持つ意味について考察していきます。
Contents
あいみょんの名曲「マリーゴールド」
誰もがノスタルジックを感じる名曲「マリーゴールド」とは?
あいみょん5枚目のシングルとして、2018年8月にリリースされたのが「マリーゴールド」です。
2022年10月時点でBillboard JAPANチャートにおけるストリーミングの累計再生回数5億回を突破しています。
当初はタイアップもなく発表された楽曲なので、この再生回数は驚異的な数字です。
この事からも、多くの方に支持されている曲なんだと感じますね♪
マリーゴールドという花は、全体の花言葉では「悲しみ」「変わらぬ愛」なのですが、色別でさらに花言葉が変わり
黄色のマリーゴールドでは「健康」
オレンジのマリーゴールドでは「予言」となります。
あいみょん自身「聴く人によって色々な捉え方がある曲であって欲しい」と語っているので、そのモチーフにふさわしい花ですね。
あいみょんが紡ぐ「マリーゴールド」の世界観
昔を懐かしむ男の姿
まず聴いてみて思うのは、歌い手は女性ですが男性目線の歌詞であるということ。
あいみょんの曲では男性目線の曲が少なくないので、違和感なく耳に入ってきます。
昔の夏に芽生えた恋心を懐かしむ男が目に浮かんでくるようです。
若い頃の夏を背景にして恋を懐かしむ男性。
あいみょんも「切なさが全面に出ている」と評しているように、聴く人をあの頃に思いを馳せさせる歌詞となっています。
「マリーゴールド」にあいみょんが込めた歌詞の考察
でんぐりがえしの日々
前半で気になるフレーズと言えば
「でんぐり返しの日々 可哀想なふりをして~」です。
誰もが小学生の頃に体育でやった体操の一つですね。
上を向いたり、下を向いたり、まっすぐに進むのではなくて上下あちこちに向かってしまう、やるせない日々を表現しているように思います。
それでも「希望の光は目の前で輝いている 幸せだ」と続けられています。
上手くいかないことも多いけど、必ず光はあなたの目の前にあるんだというあいみょんの優しい世界観が伺えます。
麦わら帽子の君がマリーゴールドに似てる
この曲で一番有名な歌詞が「麦わらの帽子の君が揺れたマリーゴールドに似てる」ではないでしょうか。
日本人が好むカノン進行で紡がれるこのサビでは、麦わら帽子を色鮮やかなマリーゴールドに重ねています。
爽快な夏の空の青さに、よく映える色合いが目に浮かんできています。
青かったのは空なのか、自分達なのか?
上手くいかなかった恋だったのか、それとも「そっとぎゅっと抱きしめて」と今も続いているのか?本当に多くのことを考えさせます。
おそらく答えは一つじゃなくて、歌い手や聴き手の印象で変化するよう絶妙な言葉選びをしているのだと思います。
麦わら帽子そのものがマリーゴールドに似ているのですが
麦わら帽子の君とすることで、それを被った彼女も色鮮やかなマリーゴールドのように明るい女性だったのではと思わせますね♪
本当の気持ち全部 吐き出せるほど強くない
誰しも人に言えないような過去や気持ちってありますよね。
でも言えないけど目の前には未来が広がっていて、自分の理想とする未来像がそこにはあって、
そんな希望を描く彼女がやはり好きなんだな、という再確認する男性。
芯のある女性と、そんな彼女を優しく支えたい男性の心の広さが感じられます。
今日という日になんと名前をつけようか
二人だけで紡ぐ世界では、まわりの社会や人々が冷たく感じられるかもしれません。
でも悲観的になるのではなくて、前向きに何と名前つけようか、とたわいない会話が聞こえてくるようです。
寄り添いながら、お互いを支えあう仲睦まじく過ごす日々を連想させますね。
アイラブユーでは足りないからとキスをして~
「愛している」という言葉、最近使っていますか?
相当意味の強いワードだと思うのですが、それでも足りないと続きます。
だからキスをして少しでも伝われば、という想いの強さ、あふれんばかりの感情が込められていますね。
夏の日の入道雲でしょうか?空一面に大きく広がり、それでも日差しは遮られていないから二人の影は残っています。
「いつまでもこのまま」と続きますので『あなたの傍にずっといたいんだ』という気持ちを、自分たちの影に重ねているのでしょうね。
今はそばにいられないけど本当はずっとそばにいたかったし、君も同じ想いでいてほしいという今につながっていきます。
全体的に漂う切なさが凝縮しているように感じますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
私自身大好きな曲で、何度も聞いては背中を押してもらっている曲のひとつです。
歌詞もメロディも余白部分というか、余韻が絶妙な曲です。
ぜひ皆さんにも聞いて頂き、それぞれの「マリーゴールド」を感じて頂ければと思います。